SOLA公認会計士事務所

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2019.06.28 

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仮想通貨取引業者の所得隠しにより追徴



こんにちわ、SOLA公認会計士事務所の福島です。

先日、「仮想通貨の販売業者、9億円の所得隠し」というニュースがありました。
架空の仕入れ代金を計上したとして、仮想通貨(暗号資産)の販売を手がけていた「エクラドクール」(那覇市)が、東京国税局などから2017年5月期までの2年間で約9億円の所得隠しを指摘されたことがわかった。追徴税額は約3億円で、すでに修正申告したとみられる。

関係者によると、同社は米国の「ネオシード」社が発行したとする「サークルコイン」を販売。米国からのコインの仕入れ代金約9億円を計上していた。東京国税局沖縄国税事務所税務調査の結果、「米国の仕入れ先には実体がなく架空経費にあたる」と判断し、所得隠しを指摘した。コインは東京都内の会社が発行していたという。

 

サークルコインといのはいわゆるアルトコイン(オルトコイン)という種類に属するわけですが、

アルトコイン(オルトコイン)って結構簡単に作成できてしまうようで、話題性作りのために色々な会社が作っていますね。

(※私の知っている方も、自分の名前でアルトコイン作っていたのでびっくりしました・・・笑)

 

今やIPO(株式上場)ではなくICO(Initial Coin Offering)という手法で資金調達する企業もあり、

規制整備がまだ間に合ってないためか”詐欺被害”も結構あるみたいなので注意してください。

ICO:新規仮想通貨の公開という意味で、独自に作成したトークン(コインのようなもの)を発行する事。

 

IT系の会社だとICOすると新しい技術開発できるとかいう期待があり、

ブロックチェーンの進化を期待できるのですが・・・・。

仮想通貨の本質的な価値はブロックチェーンですからね。

 

それにしても9億円の所得隠しってすごいな~と感じてしまいます。

ネオシード社という会社自体に実態がなく、そこからの仕入れ経費自体が認められないという事で架空経費として所得隠しを指摘されたわけですが、それ以上にコインが販売されていたと考えるだけで”ゾッ”とします。

 

よく”脱税”と”節税”と”租税回避”の違いを聞かれるのですが、

脱税は完全な税法違反

 節税は税法内で合法な税金の節約

 租税回避は税法に規定がないけど、上手い事税金を回避すること

本件は、完全な法人税法違反という事ですね。

 

2017年といえば、仮想通貨のバブル時期なので、夢を見てたくさんの人が買ったんでしょうね。

ICOに対する知識もあまりない時期だったと思うので、今後は気を付けて頂ければと思います。

 

他にもよくわからないICOはたくさんありますし、

以前にもお伝えした風説の流布が後を絶たない業界なので、その点も気を付けて頂きたいですね。

 

もし、仮想通貨を購入していきたいと考えている方は、

日本の法律により許可を取得している、しっかりとした取引所を通じて購入してくださいね。

けして、”一攫千金"を信じてわからないICOに手を出さないようお願いします。

 


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